Kチェアと同様に代表的なアイテムのロビーチェア。
1968年に発売されて以降、廃盤になることなく現在まで作り続けられています。
そんなロビーチェアの特徴や構造など、細部の詳しい内容をご紹介します。
ロビーチェアの特徴
サイズ性
ロビーチェアもKチェア同様、一般的なソファより幅も奥行きも小さめの作りとなっているため、さほど場所をとりません。
アームはKチェアに比べると広めで、肘から指先までゆったりと置いて頂けます。
足元もすっきりしており、圧迫感を感じることなく、お掃除も楽にして頂けます。
またロビーチェアには、Kチェアには無い3シーターがあります。
3人でゆったりと座って頂けながら、幅は1750mmとコンパクトな作りになっているので、一般的な3人がけの物よりも場所をとりません。
クッションの構造
こちらもKチェア同様、本体のベース部分にSバネがセットされ、その上にモールドウレタン(下に説明あり)の置きクッションを乗せたダブルクッション構造になっております。
少し固めの座り心地で、身体や腰への負担が少なく無理のない姿勢で快適にお座り頂けますので、ホームシアターやTVを見たりと、長時間の使用に最適です。
2シーターの場合置きクッションが2つ、3シーターの場合3つと、ひとりひとり1つのクッションに座っていただける作りになっているため、隣の人の沈み込みの影響を受けないのもロビーチェアの特徴です。
男女や大人と子供など、体重差の大きい場合でも快適に座って頂けます。
また、座面のクッションは取り外しも出来ますので、隙間に入り込み易いゴミのお掃除もとても楽です。
●モールドウレタンとは
モールドウレタンは、カリモクがクッションと身体の疲労についての研究を重ねた末に開発したもので、一般的なウレタンに比べ、高い反発弾性と耐久力があり、よりヘタりや型付が出にくい構造となっています。自動車のシートなどにも使われています。
さらに、体圧(お尻や太ももにかかる圧力)が一点に集中せず隔たりなく分散されるので、人体への圧迫度合いを最小限に抑えられています。
柔らかくて沈み込みのあるクッションが快適と思われがちですが、実は腰などに大きな負担を与えているのです。体が沈み込み、骨盤がC字になることで、腰痛やぎっくり腰を引き起こしやすくなります。
モールドウレタンは体圧に合わせて最適な沈みと反発力を実現し、腹部の圧迫や猫背を防止できます。それにより、背骨が自然なS字ラインに誘導され、身体にあった理想に近い着座姿勢が取れます。
※カリモクでは上記のモールドウレタンを自社で作製出来る為、価格を抑えながらこちらのクッションを採用する事が出来ています。
モールドウレタンができるまで
①適正なウレタン量を測り、型枠にて発砲させます。
(2つの液体を混ぜることで、化学反応を起こしてふっくらと膨らみます。)
②発砲したウレタンは一定した温度湿度の部屋で一晩寝かされます。
(温度と湿度が一定に保たれた部屋で保管することによって、素材の安定を図り、正しく測定します。)
③翌日に硬度測定機で高度や密度を測定し、規定値内の物のみを使用します。
(規定外のものは使用しません。)
モールドウレタンができるまでの工程としてはここまでですが、カリモクでは、規定値内のウレタンを、さらに硬度に合わせて区分分けしていきます。
2シーターや3シーターなど、置きクッションが並ぶ場合、規定値内の物の中からさらにより近い硬度のものが集められて1つの本体ベースに設置されます。
よって座面の角度がフラットに近いので、ゴロっと横になっても快適です。
細部までこだわり抜かれた構造により、ここまで快適な座り心地が実現しているのです。